■2日目






「……イルカ先生、あなたわかりやすいひとですねえ」
 カカシは幾分呆れ気味な声をだした。
「あ、やっぱりわかります?」
「わかりますよ。古垣ユイと下戸アイを足して二で割ったような感じですから」
 イルカは照れて頭をかく。
 火のコミ同日、待ち合わせの場所に行けば、そこにいたカカシは銀色の髪が美しい切れ長の目が涼しげなスレンダーな美女だった。かたやイルカは、カカシに指摘されたように火の国の人気若手女優の二人をイメージとして、ゆるやかにウェーブのかかった長い髪に、キュートな大きな目にセクシーなつややかな口元、つやつやの輝く白い肌をもった美少女に変化していた。
「すっごいかわいいですよね? 俺もう鏡の前でうっとりしちゃいましたよ〜。いや〜こんなこが彼女だったらいいなあ」
 ご満悦なイルカはうっとりと呟く。
 火のコミ前にカカシから提案された。カカシとイルカのままでいけばパニックが起きるのは必至。だから変化して当日は会場に行こうと。
 そう言われて、どうせなら女性にと言ったのはイルカのほうだった。おなごイルカとやらは嫌いだが、かわいい女の子になるのもたまにはいいではないかと思うのだ。
「あ〜あ。俺てきにはもう少しイルカ先生らしさをだしたまま女性に変化してほしかったなあ。俺なんて元のイメージ大事にしたのに。そしたら百合でカカイル。これなら美しいじゃないですかあ」
 そういうカカシは確かに美女だ。もしも隣に本来のカカシが並べば間違いなく血縁関係かと思えるだろう。
 やっぱり元がいい男だからなのかと、イルカは少しばかり面白くない。
「いいんですよ。俺のテイストを残したら全然かわいくないですから。俺はこれでいきますからねカカ子! 俺は、いや、わたしは今日は、イルミちゃんで!」
「カカ子〜? なんですかそれはあ」
 頬を膨らませるカカシが楽しくてイルカはこっそりと笑った。



 電車はすし詰めだった。その後会場最寄りの駅に降り立てば、そこから会場まですでに長蛇の列。のろのろと亀の歩みでおそろしく大勢のひとたちが進んでいた。
 カカシに手を引かれて列に入りこんだイルカはすでに軽いカルチャーショックを受けていた。
「イルカ先生、はぐれないようにね。もし最悪はぐれてもチケットと会場内の地図持っているでしょ? ちゃんとたどりついてくださいね。あーちょっと時間誤ったなあ。こんなに混むとは思ってなかった。でも列が止まらないだけマシかなあ」
 カカシはぼやいているが、イルカはそれどころじゃない。まだ朝も早い時間なのに、いったいどこから沸いてきたのだといいたいくらいの人混みだ。老いも若きもさまざまなひとたちがいる。そのひとたちが全員ひとつの入り口に向かって歩いているのだ。
「カカシさん、すごい、ひと、ですね……」
「まあまだましなほうですよ。一般の人たちはもっと悲惨ですから」
「一般ってなんですか?」
「ちょうど見えてきました。下の方、見てくださいよ」
 カカシが指さす方に顔を向ければ、そこは黒山の人だかりと化していた。
 ざっと見ておそろしく広い平原のような場所に、ぎっしりとひとがいる。整然と蛇行して並んでいる。列の最後尾は目がかすむくらいの向こうだ。
 イルカはくらくらとして額をおさえた。
「な、なんですかあのひとだかりは」
「俺たちみたいにサークルとして入るのと、普通に買うためだけにくるひとは別の入場なんですよ。あちらのひとたちは一般です。昔規制が入る前は1週間前から並ぶ人もいたんですよ。でも今は条例で、前日からということになりました。早い人たちはテントとかはっちゃいますからね」
「そんな早くに並んでどうするんですか!?」
「どうするって、新刊が売り切れる前に買わないといけないから」
「そんな少部数しか刷らないんですか?」
 イルカがいちいち驚くと、カカシは苦笑した。
「た〜くさん刷りますよ。でもそれでおっつかないくらいの人たちが買い求めるんです。あとサークルさんによっては夏コミだけの配布で無料本作ったりしますから、そういうのはやっぱり早くなくなる可能性高いですからねぇ。あとね、売買目的のためだけに手にいれようとするひともいるからそういうひとたちにとっては無配本は絶対手に入れたいわけですよ」
 イルカは思わずカカシの袖のあたりを掴んでいた。
 恐るべし同人界!
「売買目的ってことは、無配なのにそれを売るんですか?」
「そ〜ですね〜。残念ですが、オークションで出品しちゃう人もいますから。高値が付いちゃうんですよそういうの。それでも読みたいって人の気持ちもわからんでもないんですけどね。地方在住者の方とか、お仕事とかおうちの事情で来れない方たくさんいますから」
「じゃあ売っちゃう人たちは別にカカイラーではないと」
「うーん。一旦読むだろうから嫌いではないでしょうけど、儲けるほうが大事なんでしょうね」
「はー、けしからんですなー」
 イルカは別にカカイラーではないが、本当に欲しい人たちにいきわたらないのは残念だと思うのだ。
「それにしても、こんなに暑いなか、あの人たち、大丈夫ですか? 熱中症になったりしませんか?」
 イルカが心配顔で問いかければ、カカシはにっこりと笑った。
「そのために俺たち木の葉の忍者が警備に雇われるんですよ」
「え?」
「ほら」
 カカシが指さす方を見れば、平原を囲んで忍者たちが一斉に水遁を放った。きれいな虹を描いて、涼しいシャワーが人々に降り注ぐ。途端に歓声があがり、ぐったりとしていた人々が活気づく。
 そういやあ、毎回警備にかり出される知人は水遁が特異だった。こういうことかと納得するイルカだった。



 指定の場所につけば、カカイル子は口元をおさえてよろめいた。
「なに? なんなの? わたし、百合のカカイルはあんまり興味ないけど、なんなの!? わたしに書けってこと?」
 カカシの提案で、二人はちょっとしたコスプレもどきの格好となっていた。
 そろいの黒いシャツに薄手のニットのベストをはおり、イルカは鼻に傷を引き、ポニーテールに額宛。カカシも額宛を斜めにして二人並ぶとカカイルコスアレンジバージョンだとわかる姿だった。
「百合? 百合ってなんですかカカシさん」
 さっきは聞き流したが今度はカカシに問えば、カカイル子は悶えた。
「もう! なんなの!? 素でカカイル! リア充かあんたらっ! もうわたし死んでもいいわ!」
 悶えてはぁとため息ついてくねくねと体をひねっている。これ以上ここにいたら鼻血吹きそうだから、とカカシに業務連絡をしてカカイル子はとりあえず去っていったのだった。あとで一緒に撮影をさせてくれと言い置いて。
「あいかわらずテンション高いし変なひとですね〜。書くものは俺的にはイマイチですけど美人だし良い人なのは間違いないですけどね」
 言われた通りに段ボールを開けながらイルカは苦笑する。
「喜んでもらえてよかったじゃないですか。これで任務の件は本当にチャラでいいかもしれませんね」
「カカシさん」
 もしやイルカが任務のことを未だに少しばかり気にかけていることを知っていたのだろうか。イルカが目線で問えば、カカシはきれいに微笑んだ。
「惚れた? ガチで『カカイル』?」
「だ、誰が惚れるか!」
「冗談でしょうが〜。今日は女の子なんだから、おしとやかにね、イルミちゃん」
 カカシにたしなめられ、イルカはぴっと背筋を伸ばしたのだった。
 それからは準備に追われ、気づけばあっというまに開場となる。放送が入り、拍手が沸き起こる。あれよあれよというまに、二人が立つスペースに列ができるではないか。
 新刊が2冊に、以前書いた物が3冊。これとこれ、といって皆ばんばん購入していくではないか。イルカは受付で鍛えられた力を発揮して、手際よくてきぱきと笑顔を忘れずにお客様をさばけば、時たま、カカイルですか? と目を輝かせて訊いてくるひとたちがいる。そして五人に一人くらいは、差し入れです、と言って、お菓子やキャラクターグッズのようなものをどんどん置いていくのだ。
 めまぐるしい一時間ほどがあっという間に過ぎれば、少しばかり間ができる。カカシが交代で小休止とろうと提案し、イルカは少し後ろに下がりほっと水で喉を潤して、カカシにたずねてみた。
「なんか、あっというまにすっごく売れましたよ? 新刊以外はあと20冊くらいしかないです」
「さすがカカイル子さんですね〜。間違いなく新刊とあわせて完売しますよ」
「完売!? だって、新刊は300冊ありましたよ?」
「火のコミですから」
 カカシは当然とばかりに口にするが、イルカには目の前にしても信じがたいことだ。
「あのー、みなさんお菓子とかグッズとかいっぱいくれましたけど、どこのサークルもこうなんですか?」
「まさか〜。差し入れはカカイル子さんくらい大手とかお友達がいないとほとんどないですよ。みなさん基本的にシャイなんでたいがい無言で本を買っていくだけです。もちろん買って貰えるだけでありがたいことですよね。感謝感謝です」
 イルカは段ボールにこんもりとなった差し入れを振りかえる。普通のお菓子からなにやら高級そうな老舗店のものやデパートのものまでさまざまだ。
「イルミ、休憩終わり。またお客さん来るわよ〜」
 カカシに促されて再び売り子となるイルカだった。



 カカシが予言した通り、午後になってすぐにカカイル子のスペースは完売した。来てくれたひとたちにはたいがい行き渡ったようだが、十数人かのお客さんにはがっかりさせてしまった。再販はないんですか? と問われ意味が分からず首をかしげるイルカにカカシがすかさずフォローを入れて、作者に言っておきまーすとにこやかに対応した。完売しましたの紙をテーブルに置いてひといきいれるとさすがにイルカはどっと疲れを意識した。
 なんというか、すごかった。すごすぎた。ちょっとした小休止をいれたあの時間以外はせいぜい10人くらいの2列だが途切れることなく買いに来る人がいた。時には男性もやってきて、カカシとイルカを見て頬を染めたりなどしていた。
 そのうちに売り子の二人にまでお疲れ様ですといって冷たい飲み物の差し入れをくれる天使のようなこたちまでいた。
「イルカ先生。大丈夫? 疲れたでしょ」
「はぁ、さすがに、疲れました。熱気に圧倒されたってやつですかね。でもみなさんいい人ばかりですね〜。同人界のひとたちって、礼儀正しいひとたち多くないですか?」
「そうですね。俺もそう思います」
 人種的な習性ともいえるが、列にはきちんと並ぶしなるべくつり銭がでないような配慮といい、イルカは感心することしきりで、オタクのみなさまへの好感度が一気に上がった。
「後かたづけは俺がやってますんで、イルカ先生まだ動ける内に見てきていいですよ」
「え? でも……」
「いいですって。俺も適当にでますから。ほら、雑貨で見たいのとかあるんでしょ? あとほら、イル四とかイルガイとか探さないと」
 そうだった。カカシに言われて目的を思い出したイルカはぴょこんと立ちあがった。
「じゃあ、お言葉に甘えて、行ってきます!」
 宣言いたイルカは勢いよくスペースを飛び出していった。




「ずっと四代目に憧れていました。俺の初恋は四代目だったんです」
「うん。知ってたよ」
 カカシは優しい顔をしてそっと頷く。イルカは口元をわななかせたが、くっと唇を噛みしめて、言葉を続けた。
「四代目のおもかげを追って、気づいたらナルトのことを好きになっていました。教師のくせに、10以上も下の子供を本気で好きになってしまったんです」
 ナルトには気づかれていない。けれどイルカのほうが辛くて、ナルトから離れたのだ。そんなイルカのそばにいてくれたのは、いつだって振りかえると笑っていたのは、カカシだった。
「俺は、あなたに好きになってもらえる資格なんてないんです」
 うつむくイルカの視界が歪む。辛くて、なにもかもどうでもよくなって自棄になった時もあった。カカシを傷つけたこともあった。なのにカカシは、イルカのそばを離れずに、影のように傍らにいてくれた。
「イルカ先生。資格なんて、悲しいこと言わないで」
 握りしめていたイルカの手をカカシの手がそっと包み込む。顔を上げれば、カカシは困ったような顔をしていた。
「俺こそ、生涯イルカ先生のこと好きでいていいのかって、心配になる」
「カカシさん……」
 イルカの目から、堪えきらない涙がこぼれ落ちた。





 ぐしっとイルカは鼻をすする。カカシに差し出されたティッシュでちーんと鼻をかむ。
 イベントはつつがなく終了した。カカイル子に打ち上げに誘われたがそれは辞退して、二人は会場の中にあるレストランで遅い昼食をとりつつ乾杯と酒を飲んでいた。
 カカイル子はいただいた差し入れのいくつかをくれた。ファンの人たちに申し訳ないと辞退したが、もともと友人とわけあうつもりだったから、是非と言われ、イルカはちゃっかり狙っていた入浴剤と火の国の老舗菓子屋火の国本舗の日に限定生産の水菓子をゲットした。
 イルカとカカシの写真をサイトに載せていいかと聞かれ、変化した姿だしいいだろうと頷いた。これで本当にカカイル子への借りがなくなった気がしてほっとしたイルカだった。
 イルカの傍らには紙袋がふたつ。ひとつにはゲットした同人誌。もうひとつにはシャツや通勤に使えそうな鞄やらの雑貨類。ハンドメイドのレベルが半端なく高くてイルカは結構散在してしまったとのこと。
 買い物に飛び出したイルカは、喜々とした顔で戻ってきた。なんとかレアなイル四というか『イルカ』と四代目の話と『イルカ』とガイの話をゲットできたいう。他にはザンプの好きな漫画の健全な本やらギャグ本やらをいくつか買ってきたと。
 ちなみに、カカシはダンボール二箱、宅配で配送済みだ。イルカと交代で買いに走り、カカイルを大量にゲットしたらしい。イルカ先生にも貸しますよと言われたが、もちろん借りる気はないイルカだ。
 おなかもすいたが早く読みたいとテンションをあげていたイルカは、レストランに入って注文をするや本を読みはじめた。本当はマナー違反なんですけど、と注釈つきで、まわりがみなお仲間で読んでいる人たちがいるから特別に広げても問題ないだろうとカカシの許しを得てから没頭し、少したつと目を潤ませ始めたのだ。
「もう。泣かないでくださいよ〜。俺たち今日はかなりレベルの高い女子になってるからみんなひそかに注目してますよ〜」
「だ、だって! この話、すっごくいいんですよ〜!」
 イルカはカカシに本を差しだした。
「『イルカ』が四代目にずっと片思いしていて、ナルトのことも好きになって、そんな『イルカ』を『カカシ』は何年も見守ってくれるんです。最初はおいおいって思ったけど、いい話なんです! 最後にはお決まりのエッチがあるけど、『カカシ』ってば超紳士で、こんなエッチなら俺は許す! 許しますとも!」
 イルカは興奮してまくしたてた。
「その話、知ってますよ。ネット再録でしょ? ネットでもすっごく評判よくて、署名まで集まってオフ化したんですよ」
「オフ? オフって?」
「確かにその作者はいいですよね〜。特にカカイラーではないけど『カカシ』激ラブの方でいろんな話書かれます」
「そうなんですかー」
 ほう、と余韻にひたってため息をついたイルカだったが、今度はデジカメをとりだした。
「これ、これ見てくださいカカシさん! ほら、超かわいくないですか!? ハ○コックのコスプレの子! 一緒に写真とってもらっちゃった! 俺もとられちゃったんです。かわいいですね〜だって」
 満面の笑顔のイルカ、というかイルミちゃんに、傍らにはグラマラスな美人のハ○コックがしなだれかかっている。他にもガン○ムやジョ〇ョやマ〇やハイ〇ューや巨人と闘う少年少女や人類最強の兵士のキャラなどなどとデジカメにおさまっている。いつの間にかちゃっかりコスプレ会場にまで行ったということか。
 ご満悦なイルカにカカシは微笑んだ。
「楽しかったようですね。よかったですよ」
「はい。思ったより楽しくて、俺、同人に対する偏見が一気になくなりましたよ。やっぱり何事も喰わず嫌いはよくないですね」
「そうですね〜。時にイルカ先生。これな〜んだ?」
 カカシは薄い冊子を掲げた。
「え? なんですか? もうし、こみ、しょ?」
「そ。これ、冬の火のコミの申込書なんですよ」
「そんなものカカシさんがどうするんですか?」
「申し込むんですよ。参加します」
「そうですか〜。また売り子なら仕事なければ手伝いますよ〜。カカイル子さんには今から言っておいたほうがいいですか?」
「そうじゃなくて、俺が、サークルとして、参加するの」
「へー」
 頷いたイルカだが、次の瞬間、はたと気づく。
「参加って、サークルとして?」
「そうで〜す」
「はぁ!? はあああああああ!?」
 イルカは頓狂な声をあげて立ちあがっていた。
「カカシさん、あんた、なにを売るってんですか?」
「落ち着いてよイルカ先生。声大きいし」
 周囲の視線に気づいてイルカは慌てて身を潜める。小声で再度問いかけた。
「それで、なにを?」
「もっちろんカカイルですよ。俺カカイラーだって言ったでしょ」
 イルカの口はぱかりと開く。そんなイルカにかまわずにカカシは続けた。
「実はですね、三ヶ月前くらいからサイトやってるんです。まだ日に20人くらいしか来てもらえないけど、熱心に感想くれるひととか応援してくれるひとがいて、そうすると俺ももりもりやる気がでるわけですよ。で、今回コミケ面白かったから、思い切って申し込んでみようかと。抽選だから落ちることも考えられるんですけどね」
 少しばかり頬を紅潮させてカカシは語る。
「最初はやっぱりきらびやかに絵の表紙も欲しいじゃないですか。でも俺ひっそりやってる隠れオタだからカカイルの友達もいないしどうするかなって時に閃いたんです。俺にはいい部下がいるって」
「部下……?」
「サイですよ! あいつの絵の才能は半端ないですからね! 打診してみたら、サスナルじゃなければ描くって言質とりました。でもあいつちゃっかりサイナルも書けって交換条件つきつけてきましたけどね〜。早速別館でサイナルの部屋作らないと。明日から任務なのに忙しいな〜」
「はぁ……そげですか……」
 カカシは非常に楽しそうだが、なんだかイルカの脳裏はぼんやりしてきた。それは暑さのせいだけではないかもしれない。
「でね、イルカ先生。受かったら、売り子として参加してくれますか?」
 心持ち顔を近づけたカカシがきらきらと輝く目をして訊いてくる。
「……」
 はいと頷くのは簡単だ。簡単だが、それでいいのか!? 坂道を転がるようにオタクになっていいのかっ!?

 まっ、いいか。なるようになれだ。

 イルカも身を乗り出すと不敵に笑いかけた。
「頑張りましょうカカシさん! 目指せカカイル大手ってことで!」
「いいですねえ。その意気ですよイルカ先生」



おしまい